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Apollonia Paper Model Museum  
 
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TVC-15は1981年に起業したので、もう30年も模型の世界を泳いでいるワケです…。
このページに何をのっけるか… 悩むところです。
数年前にいきなり、ペーパーモデルに特化しちゃったから、それまでの作品、製品をいきおい… クラシックという位置づけにしてるワケで、もちろん、それはもう"古い"という意味のクラシックではなくって、一つの句読点としての"クラシック"、ここで一行、改行を致しましたよ〜という意味です。
そこで、それらエレガントな"クラシックたち"を時間を追うようにして、変遷として、並べるというのも考えにはあるけれど、今はちょっとそのエネルギーがない。
いや、ホントは「ブレードランナー」とか「サンダーバード」とか「モスラ」とかとかとか… 題材は幾つもあるんだけどね。急逝してしまった友達であり運営の一部を担っていてくれた、マタンゴ石井の作品も載せたい…。
でも。ノスタルジ〜として載せると、天国のマタンゴ石井はきっと怒るだろうし。

という次第なので、本ページは今後の課題  (^_^)
思いたったら、チョコッと珍しい写真を載っけ、それを一週間でサッと消しちゃうみたいなマネもしますから、ご注意あれ。

とてものこと、高度な知性を持ってるとは思えない面構えの“金星ガニ”。
1956年の米国映画「It Conquered the World」。邦題「金星人地球を征服」に登場の悪いヤツだ。
1956年といえばまだマーキュリー計画も始動していない時期。
でもカニめらはしっかり地球にやってきて、ロボット・コ〜モリを使って主人公の奥さんを奴隷にしちまうのだ。
目的はもちろん地球の制覇だ。
野望は大きい。
征服したらアレするぞコレするぞと、ロボット・コ〜モリを操りつつ洞窟に立てこもり、グフグフ笑うのだ。
でも、奥さんを奴隷にされた主人公は当然に怒るのだった。
激怒した主人公は納屋からガスバーナーを持ち出し、洞窟内のカニに炎を浴びせるからタマンナイ。
カニめらはでっかい野望も虚しく、こんがり焼かれて御昇天… 良い匂いをたててしまうのだった…。
かつてその昔、このショボい金星のカニを模型にしたコトがある。
1985年の頃だったか、ガレージキットとして売り出したんだ。
創刊まもない「モデル・グラフィックス」誌に広告もうった。
でも、誤植され… 価格が、3800円くらいなのが380000円とかになってて…。
そりゃ売れない。
ナンボなんでも高いわな。
あまりの誤植に、当然に怒り、ガスバーナーでモデグラ編集部を焼くようでなきゃイカンのだけども、法外な誤植に萎えて笑ってしまったのだった。
ゆえに在庫多数。
売り物にならないのなら、いっそ遊んでしまえと、スタッフ達は勝手にこれを組み立て色を塗り、オマケにリモコン操縦で動くようにもしちまった。
左右の腕をユサユサ揺らし、前後進できる。
   
10体ほどのリモコン・ガニの進撃は抱腹ものだった。想定以上に早く動くものだから、リモコンのコードを追って操縦者も駆け回るというアンバイで、ひとたび動かせば数分は笑い転げるというシロモノと化した。
映画の中の“金星ガニ”は身の丈が2mくらいなものだったから、もしもその2mがそんな敏速で動けば、
「そりゃ〜、さぞや怖いもんだわさ」
と、ゲタゲタ笑ったもんだった。
___________________________
10体ばかし作ったリモコン・ガニは、持ってかられたり売ったりで、今は手元に1体あるきりだけども、リモコン部も健在な完動品。
その顔つき、色合い、肉づき、佇まい… 眺めるたびに、
「これ、喰えたらいいのに」
な感想が浮く。
せっかく地球征服にお越しになったのに… 煮てよし、焼いてよし、ポンズで喰っちゃろか… なのだ。
ちなみに、このリモコン金星ガニの作者は、今は吹田市で医師してる。乳がん検診のエキスパートだ。 
   
   
ご存じ、ワンマンスペースポッド。
もう30年も前の作品。
30年前のガレージ業界ではあんまりメカを扱うところがなかったですな。
だから、高い評価をもらいました。現在のガイナックスの前身たる大阪のゼネラル・プロダクツでは一体これを何個売ってくれたことやら…。
今みても良い出来具合と自負します。
原型はTVC-15の創設メンバーだったS氏。
今だから語れるけれど、彼はまず球体をポリウレタン樹脂で作り、それを二分してから中身をリューターで削っていきましたね。
何日もかかりました。削りカスで彼も周辺も真っ白ケ。
コンピュータ制御の削っちゃえるマシンがナンボでもある今とは違います…。テッテ〜的に手作り。ゆえにホントの意味でのガレージキット。
されどシンメトリーもキチリと出ていて、エッジもシャープ。原型の完成までには数ヶ月を要したけど、人間、やれば出来ます。

この作品は英国でコピーが出て、そのコピーをフランスでさらにコピーされもしました。
面白いのは、コピーするメーカーさんは、どこかチョット改変してるの。そのまんまじゃない。
 


2001年にフランスの模型誌「DIXIEME PLANETE」が大判の"2001年宇宙の旅"を刊行しました。
実に見事な本で、2001年現在(当時)での模型として映画「2001年…」を語るものとしては最高のものであった気がします。
で、この本にも例によって、うちのは載ってない。でも、コピーでの作例はドドンと載ってました。
「悔しいな〜」
と、思ってたら、ここの編集長のジャン・マークから電話があって、なんかフランス語でワンワン言うの…。
こちとら、おフランス語は解さね〜や、べらぼ〜めと、
「ウィ、ウィ、ウンウン、メルシ〜ボク〜」
適当に返事した。
そしたら…
一週間後に、この2001年特集号が300冊、ドカ〜ンと届いたんで腰抜けました。
請求書付き。
「あ! 電話は売り込みであったか〜」
と、気づいたけどシャ〜ない。
でも、荷物にはお手紙がついていて、実は編集長、チャンと判ってた。
TVC-15のキットを元にコピーが販売されているコトを。
「あんた方TVC-15に敬意をはらう」みたいな英文のお手紙でしたぞ。
それゆえ、電話をくれたのだけどエエ加減な返事としての「ウィ・ウィ」が「OK! OK!」とこっちが言ったと思ったから、彼としては、その会話中に出た「300冊売ってよ」が了解されたと思ったのでした…。

ともあれ、仕方がないんでうちのホームページで売りだした。
幸いかな、すぐに完売したんで、おフランスにも支払いが出来ましたよ。

   
それからちょっとして、ジャン・マークが本で使った模型達をパリのギャラリーに展示して人気を博したり、こっちはこっちで彼の要望に応えて、「DIXIEME PLANETE」誌のために、いわば日本特派員みたいなカタチで日本の模型を送ったり、併せて記事を書いたりしてましたな。
むろん、おフランスな文字は綴れないからメチャな英文で送って、それをジャン・マークが翻訳コンニャクしてました。
ジャンちゃんはさすがフランス人。ヴェルヌのフアンです。なので、日本の「不思議の海のナディア」のノーチラス号にすごく興味を示し、エポック社から販売されたソフビ製の「ナディアのノーチラス」をスグに送ってくれとのコト。
それで取り急ぎで航空便で送ったら、これ、送料が5000円を超えちゃったんで、こちとら窓口で、
「ギャッ!」
と、呻きましたな。
   
パリでの「2001:模型展」
   
オープニングの前夜、カッコ良く(笑)ポーズを取っているのが、ジャン・マーク氏。